Q1 自動車ローンと売却
自動車ローンの残っている自動車を売却するときの注意点をまとめています。売却時の参考になれば幸いです。
Q2 自動車は誰名義になっているか
ローンの残債がある自動車を売却する際には、まずはその自動車の所有権が自分名義なのか、それともローンの信販会社やカーディーラーにあるのかを確認する必要があります。車の所有者が誰になっているのかわからないという場合には、車検証をチェックしましょう。車検証の「所有者の氏名または名称」という欄を見れば、誰が所有者であるのか一発でわかるようになっています。
信販会社やディーラーのローンを利用している場合は、基本的には所有者はそれらの会社になっていることが多いです。一方、銀行などの金融機関のローンを活用した場合は、本人名義となっていることが多いです。
Q3 所有者が自分名義の場合
この場合はローンが残っていても特別な手続きをする必要はありません。所有者の委任状や譲渡証明書などがあればすぐにでも売却することが出来ます。ただし、銀行からのローンなどの場合には融資の条件として「ローン返済中の売却は不可」となっていることがあります。事前に金融機関に連絡するようにしましょう。
Q4 所有者が信販会社やディーラーの場合
この状態のことを「所有権留保」といいます。所有権留保とは代金が完済されるまで所有権が留保となる仕組みのことです。
たとえば、ディーラーのA社がBさんにローンで自動車を販売する場合、ローンの完済まではたとえBさんが日常的に自動車を使っていたとしても、その自動車はA社に所有権があることになります。
所有権留保となっている場合には、勝手に売却せずに必ず返済中の信販会社やディーラーに連絡をして、承諾を得る必要があります。承諾を得られた場合のみ、自動車を売却することが出来ます。この所有権留保を解除することを所有権解除といいます。
所有権解除の方法は二つあります。
一つは相談して承諾を得るという方法。この場合、ローンを残したままの所有権解除となりますが、通常はかなり難しいといわれています。自動車を手放さなければいけない経済的な理由がはっきりとなければ、承諾を得るのは難しいでしょう。
もう一つは全額清算。ローンをすべて返済してから売却するというものです。ローンをすべて返済する方法として一番理想的なのは、残りのローン残高をすべて支払ってしまうというものですが、それが難しい場合にはローンを組み替えて清算することも可能です。
Q5 ローン返済と中古車買い取り専門店
一部の自動車買取専門店では、ローン残債サービスと呼ばれるサービスを提供しています。サービスの内容は以下の通りです。
Q6 自動車の売却価格がローン残高より高い
この場合は買取店が買取価格からローン残高を一括返済してくれます。一括返済であるため金利も抑えることが出来、手間もかからないので楽です。買取価格からローンを差し引いた残りの金額が、直接売却者に渡されます。
Q7 自動車の売却価格がローン残高より安い
この場合は不足分を買取店に支払えば、買取店が信販会社やディーラーに返済をしてくれます。
多くの中古車買取店では、所有権解除などの面倒な手続きを代わりに代行してくれるサービスがあるので、無駄な労力を使いたくないという方は一度利用してみるといいでしょう。
Q8 自動車ローンと廃車
ローン残債がある自動車でも、所定の手続きを行えば廃車にすることは可能です。以下に手続きのポイントをまとめています。
Q9 まずは所有権解除
自動車ローンと売却の欄でも説明しました通り、自動車をローンで購入した場合には所有者が信販会社やディーラーになっていることがありますので、まずは自動車の所有権が誰にあるのかを確認する必要があります。
車の所有者が誰になっているのかわからないという場合には、車検証をチェックしましょう。車検証の「所有者の氏名または名称」という欄を見れば、誰が所有者であるのか一発でわかるようになっています。
信販会社やディーラーのローンを利用している場合は、基本的には所有者はそれらの会社になっていることが多いです。一方、銀行などの金融機関のローンを活用した場合は、本人名義となっていることが多いです。
もし所有者が本人であった場合、所有権解除などに関する手続きは一切必要ありません。いくらローンが残っていようが所有者が本人ならば、信販会社やディーラーに連絡する必要もないですし、通常と同じ手続きで廃車にする必要があります。
ただし、場合によっては契約時に廃車の制限などの取り決めがあることがありますので、事前に借入先に相談しておいた方がいいでしょう。
さて、もし所有者が信販会社やディーラーであった場合には、所有権解除の手続きが必要となります。
所有権解除の方法は大きく分けて二通りです。
一つは相談して承諾を得るという方法。
この場合、ローンを残したままの所有権解除となりますが、通常はかなり難しいといわれています。事故によって大きく損傷し、自動車をそれ以上持ち続けている意味がないなど、明確理由がはっきりとなければ、承諾を得るのは難しいでしょう。
この承諾が下りれば、ローンを残したまま廃車にすることが出来ます。
もう一つは全額清算。ローンをすべて返済してから売却するというものです。
ローンをすべて返済する方法として一番理想的なのは、残りのローン残高をすべて支払ってしまう(一括返済)というものですが、それが難しい場合いはローンを組み替えて清算することも可能です。
ただし、組み換えローンは金利が増え、総返済額がアップするなどの弊害もありますので、基本的には一括返済をするようにしましょう。
所有権解除が終わったら、後は廃車手続を普通に行うことが出来ます。車両を解体して、陸運支局で廃車手続を行ってください。
Q10 ローン会社の了承が得られない場合
基本的には自動車を廃車にすることはできません。一度販売店などに相談するようにしましょう。いい知恵が借りられるかもしれません。
Q11 完済証明書
ローンの残りを一括返済すると、ローン会社から完済証明書が送られてきます。完済証明書は通常自動的に郵送されてきますが、手続を行わないと送られてこないことがあります。場合によっては諸手続きの際に完済証明書が必要となることもありますので、いつまでたっても送られてこないという場合には念のためにローン会社に連絡をするようにしましょう。
Q12 廃車と売却はどちらが得か
もちろん、その自動車に値段が付くのならば売却するに越したことはありません。値段が付けばその一部またはすべてをローン返済に充てることも可能ですし、面倒な手続きは買取店が代わりにやってくれることも多いので何かとお得です。
ただし、自動車が破損しているなどどうしても買取価格が付かないこともあります。その場合は廃車にした方がいいでしょう。無理に売却しようとしても値段が付かないので、無駄な徒労に終わることが多いです。使用していない自動車でも自動車税、自動車重量税、保険料や駐車場代金などは毎月とられていきますので、廃車にせざるを得ない場合にはさっさと廃車にしてしまった方がいいでしょう。
なお、自動車を売却する際には一括の査定サービスを利用すると高値が付きやすいのでおすすめです。買取店に出向く手間もかからずに高額買取してくれる業者を探すことが出来ますので、一度利用してみましょう。