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廃車にする基準は?

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多くの人が廃車を考えるのは、やはり車検の時期だと思います。
 
「あまり車に乗らなくなってしまったけど、再び車検に出すべきだろうか……」「車の維持費が負担なんだけれど、もう廃車にした方がいいのだろうか……」そんな風に迷ったことがある方は少なくないでしょう。
 
こうした迷いが生まれるのは、世の中にきちんとした廃車マニュアルがないからです。ここでは廃車をすべきか否かの判断を行うためのマニュアルを提供したいと思います。

目次

 

判断材料1 走行距離

かつては普通自動車の走行距離が10万キロを超えたら、迷わず廃車にすべきといわれていました。しかし、この基準はもはや現代ではほとんど機能していません。今どき10万キロ走ったぐらいで壊れる自動車などほとんどありません。注意して乗ってやれば、12万キロ、15万キロと走っても全然大丈夫です。
 
しかし、どんな自動車でもいつか壊れることには変わりありません。どんなに丁寧に乗っても、20万キロを超えるとやはりいろいろなところにガタが出始めます。走行距離が20万キロを超えたら、そろそろ廃車を検討してみる時期に入ってきたのかもしれません。

 

判断材料2 車検

車検は基本的に2年に1度行うものですが、この費用は大体軽自動車ならば5万円程度、普通自動車ならば10万円弱程度になります。2年間で10万円を支払うと考えれば、月額は10万円÷24カ月で、大体4000円となります。この金額に見合う価値がないと思えば、廃車にしてしまった方がいいかもしれません。

 

判断材料3 修理代が高くつく

極端な話をすれば、事故を起こしてその修理代金が新車の金額よりも高くなれば、もうその自動車を保有している価値はありません。さっさと廃車にして、新しい自動車を購入したほうが得です。もちろん、その自動車に対して並々ならぬ愛着があるというのならば保有し続けるのはその人の勝手ですが、そうでない限りはさっさと廃車にしてしまった方がいいでしょう。

 

判断材料4 自動車の部品が無くなってしまった

余りに古い自動車は故障したときに変えの部品がないため修理不能となることがあります。修理不能となってしまったらさすがにどうしようもありません。廃車にしましょう。

 

判断材料5 維持費が高くつく

自動車の維持に必要な代金は車検だけではありません。自賠責保険や駐車場代、ガソリン代などもかかります。これらの負担が自動車を保有することにより得られるメリットと比べて大きすぎると感じるようになったら、廃車を検討してみてもいいでしょう。

 

廃車にしようと思ったら

さて、これらの判断材料から廃車にすることを決定したとしても、まだ焦って解体業者に連絡をしてはいけません。あなたが廃車にしようとしているその車には、まだ価値があるかもしれません。たとえどんな自動車でも、国内として中古車で活躍したり、あるいは海外の業者に引き取ってもらえたりする可能性があります。廃車を考える前に、まずは売却の可能性について考えてみましょう。

 

まずは買取専門業者に連絡を

廃車にする基準は?_2自分の車を廃車にしたいという場合も、まずは買取専門業者に連絡するようにしましょう。買取専門業者は中古車販売業者などと比べると状態が悪い車の買取にも積極的なので、高い値段をつけてくれる可能性が大きいです。
 
もしここで5万円、10万円の値がついてくれれば万々歳で、面倒な廃車手続をしなくていいうえ、少額のお金まで手にすることが出来ます。廃車にするよりも明らかに得なので、まずはダメもとで買取業者に連絡するようにしましょう。
 
買取専門業者から色よい返事をもらえなかったら、次は廃車買取業者に連絡しましょう。廃車買取業者はディーラーや買取専門業者で値がつかなかった車でも査定してもらうことが出来ます。廃車寸前の自動車は自動車としての価値がなくても、鉄の塊としての価値はあるため、ネットワークを持つ廃車買取業者は思いもよらない高い値段をつけてくれることがあります。また、自動車に付随するパーツにも値段が付くことがあるため、まずは業者に持ち込むことをお勧めいたします。
 
さて、廃車買取業者でも値段が付かなかった場合にはいよいよ解体・廃車手続をすることになりますが、解体の方法もいろいろあります。
 
一番メジャーなのはディーラーに依頼するという方法でしょうが、この方法はあまりお勧めできません。たとえば、ディーラーに解体・廃車手続代行を依頼すると、引き取り代、スクラップ代、自動車リサイクル料金などで5万円近い費用が掛かることも少なくありません。
 
それよりも解体業者に持ち込む方がお得です。解体業者はスクラップになった自動車を鉄の塊として買い取ってくれるため、費用を取られるどころか逆に売却代金が受け取れてとってもお得です。売却代金は車種などによって異なりますが、多い場合は数万円になることもあります。ただし、これはあくまで自動車を自分で持ち込んだ場合で、持ち込みが困難な場合は有料引き取りになることもあります。
 
また、こうした解体業者は書類上の廃車手続は行ってくれないため、そのあたりの手続きについては自分で行う必要があります。とはいえ、手続き自体は必要な書類さえそろっていればそれほど難しいものではないので、お得に廃車手続を済ませたいのならば解体業者を利用すべきです。
 
解体業者がディーラーと比べてより有利な廃車方法であることに変わりはありません。廃車を専門的に扱っている業者ならば別の業者に中間マージンを持っていかれることもありませんので、高く買い取ってもらえる可能性が高まります。
 
さて、解体業者に依頼を済ませ、解体を終えたら書類上の手続きを行う必要があります。書類上の手続きは必要な書類さえそろっていればそれほど難しいものではありません。わからないことがあった際には地域の運輸支局に相談することもできます。
 
どうしてもわからない、書けないという場合には代書屋さんに頼むことも可能です。代書代金は大体5000円程度です。正直なところ、5000円を払ってまで書いてもらう価値があるほど難しいものであるとは思えませんが、面倒なことはやりたくないという場合には利用してもいいかと思います。

 

廃車にしようと思ったときに思い出してほしいこと

廃車にする基準は?_3全ての自動車にはいつか寿命が来ますが、自動車としての寿命はそこで終わっても、資源としての寿命は終わりません。
 
リサイクルされ、再び新しい自動車となり公道を走ることもあります。限られた資源を有効に使うという意味でも、廃車業者を選ぶ際には、リサイクル率の高い業者を選んだ方がいいでしょう。
 
特にリサイクル率が高い(おおむね90%以上)の業者は買取時の価格が高くなる傾向にあり、また廃車にしてもその分の料金が安くなることが多いので金銭的にもメリットがあります。
 
また、廃車処理後の車の処遇は、業者によって異なってきます。買い取った車をすぐにスクラップにしてしまう業者もあれば、小さな部品まで再利用する業者もあります。どうせ廃車にするなら、できるだけいろいろなパーツを再利用してくれた業者を選びたいものです。
 
また、業者によっては廃車買取をした後スクラップにせず、海外に販売するケースもあります。日本車は会社と比べて非常に長持ちであり、かなり丈夫な自動車ならば走行距離が20万キロを超えてもまだ十分に走れることがあります。走行距離20万キロの車など日本ではまず廃車になってしまいますが、自動車にそれほど恵まれていない海外では十分に重宝されます。自分の自動車が海外で活躍するのは、なんとなく心理的にもうれしいものです。できるならば自動車を有効に扱ってくれる業者を選ぶようにしたいですね。

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