Q1 自動車リサイクル法とは
2005年1月に自動車リサイクル法という法律施行され、自動車の解体は許可を得た業者以外はできなくなってしまいました。この法律により、自動車の部品取扱いの状況はどのように変わったのでしょうか。
結論から言いますと、「付属品」を自分で取り外すのはOKですが、「解体」をしてしまうのはNGです。永久抹消登録の手続きに入った場合、解体業者でない人に許されるのは「付属品」の取り外しのみとなります。カーナビやオーディオなどを外すことはできますが、これ以外の部品を取り外すと解体とみなされてしまいますので注意が必要です。
しかしまあ、実際問題自分で部品の取り外しを行うという人はそうは多くはないでしょう。ほとんどの人は廃車業者に持ち込んで、そこで部品の取り外しをお願いすることになると思います。
部品の取り外しにはほとんどの業者が対応しています。すべて無料でやってくれるところもあれば、パーツごとに代金が決まっている業者もあります。ここである業者の取り外し料金を見てみましょう。
Q2 オーディオ
現代の自動車のほとんどにはオーディオが付いているかと思いますが、このオーディオは意外と価値が高いことが多いので、取り外せる場合には取り外しておいた方が得だと思います。この業者の場合、取り外し料金は3000円、作業時間は30分程度です。
Q3 ETC
ETCとは電子料金収受システムの略で、料金支払いを自動化するためのシステムです。もともとは有料道路の渋滞を防止するために作られたもので、電波によって自動的に料金の精算が行われます。ETC搭載車は一般車と比べて料金面でも優遇されることが多いので、取り外し可能ならば取り外しておいた方がいいでしょう。取り外し料金は3000円、作業時間は30分程度です。
Q4 ポータブルナビ
ポータブルナビとはいわゆるカーナビのことです。近年はスマートフォンやタブレット端末向けのアプリに押されて影が薄くなりつつあるポータブルナビですが、依然としてスマートフォンもタブレット端末も持っていない人は少なくありません。そういった意味ではまだまだポータブルナビにもまだまだ価値はあるといえます。また、ポータブルナビやスマートフォンなどと比べると画面サイズも大きく見やすいので、特に中高年層に人気があります。取り外し料金は5000円から1万円、取り外し料金は40~80分程度です。
Q5 オンダッシュタイプのナビ
本体がオーディオスペース、トランク下などにある場合です。取り外し料金は1万円、作業時間は60分から120分です。
Q6 インダッシュタイプのナビ
オーディオスペースに本体・モニターが収納されている場合です。取り外し料金は8000円、作業時間は60~80分程度です。
Q7 ロッドアンテナ
取り外し料金は2000円、作業時間は30分~60分です。
Q8 タイヤ
取り外し料金は2000円、作業時間は10分~20分です。
Q9 電動シート
一脚あたりの取り外し料金は2000円、作業時間は30分~40分です。
Q10 その他部品
応相談です。
このようにパーツの取り外し代金はその部位によって様々です。これはあくまで一例であり、もっと高い業者もあれば、完全無料の業者もあります。ならば完全無料の業者の方がいいのかというと必ずしもそうは言えない一面もあります。たとえばこうしたサービスが無料の代わりに基本の買取価格を低く抑えている業者もありますので、注意が必要です。
Q11 取り外したパーツはどうなるか
取り外したパーツは、中古部品の買取ショップやオークションで販売することが出来ます。ただし、何の考えもなくいきなりパーツを取り外してしまうと買取ショップで買い取ってくれなくなってしまう可能性があります。そのパーツが確かに動くと証明するものが何かなければいけません。
おすすめはパーツを取り外す前に車全体と各パーツの写真をとっておき、その段階で確かにパーツが動いていることを証明するというやり方です。
動いていたころの写真があれば、説得力が違います。また、取り外したパーツのそれぞれの写真もあればなおよいです。
写真は動画ならばもっと良いのですが、さすがにそこまでする必要はないでしょう。
Q12 純正部品と社外品はどちらが人気か
自動車部品には自動車メーカーが提供する純正部品とパーツ会社が提供する社外品があります。純正部品と社外品、どちらにもそれぞれメリットとデメリットがあります。
純正部品のメリットはなんといっても権威があること。やはり純正部品というもの自体が持つ権威は相当なものです。たとえば、廃車とは関係なくなりますが自動車下取りの際にも純正パーツが付いていることで価格がプラスされることはあれど、マイナスになることはほぼありません。そういった意味では純正部品の持つ神通力はまだまだ健在です。
また、純正部品は社外品と比べて販売価格が高いため、買取価格も高くなる傾向にあります。安定して高値で買い取ってくれるパーツ買取業者に持ち込めば、それなりのお金になるでしょう。
しかし、最近は社外品も決して純正部品に負けていない人気があります。昔は「純正部品=高品質」「社外品=粗悪品」というイメージが強かったかもしれませんが、それは過去の話です。近年は社外品でも純正部品と同等、あるいはそれ以上の品質のパーツがたくさんあります。
また、社外品は純正部品と比べて価格が安いという特徴があります。そのため高値で売れることは少ないですが、逆にいうと安いため買い手が付きやすいということでもあります。ネットオークションなどの相手が価格を決めるタイプの売り方をすれば、いい値段が付くかもしれません。
Q13 ETCと廃車
前述のとおり、ETCは有料道路を走るうえで大変便利なものですが、廃車にする際には必ず取り外しておきましょう。廃車にする時に取り付けたままで手配をすると、その状態で解体されてしまうからです。
たとえしばらく自動車に乗る予定がなかったとしても、また新しい車に乗り換える際にはETCが再び必要にあります。ETCは業者に依頼して外してもらうこともできますが、自分でも簡単に外せますので、解体を依頼する前に必ずはずしてきましょう。
ただし、廃車にする予定がなく買取査定を行う場合にはETCはつけたままにしておいた方がいいでしょう。ETCなどの付属品も査定に含まれますから、まずはETCをつけた状態で査定に臨んだ方が高値が付きます。
Q14外した自動車パーツをオークションに出す方法
外した自動車のパーツはヤフーオークションや楽天オークションなどで売りに出すことが出来ます。
もちろん、ほかのオークションサイトでも売りに出すことはできますが、初心者にはこの二つのサイトがお勧めです。
特にヤフーオークションは利用登録から出品までの流れが非常に簡単なので、ネットに慣れていない人にも優しいです。ただし、ヤフーオークションに出品する場合にはシステム手数料がかかるので注意が必要です。
また、オークションを利用することに抵抗がある、もしくはシステム手数料を払いたくないという場合には、自動車パーツの買い取り専門店に依頼するといいでしょう。最近の自動車パーツ買取店は大変親切であり、ウェブ上から無料で買取査定を行えるところも少なくありません。査定金額はメールで送ってもらえるので安心です。
また、店舗が近くにあるという場合には直接パーツを持ち込んで査定を受けることもできます。もちろん、その査定金額に納得がいかないのならば売らないのも自由です。パーツ買取業者はその場でパーツ販売も行っているため、いらなくなったパーツを売り払って、そのお金で別のパーツを買う、といった芸当も可能になります。特に純正品のパーツは高く売れるのでお勧めです。詳しくは「地域名+自動車パーツ買取」などのワードで検索して見てください。